2011年05月29日

外来語の語頭の濃音化



日本語同様に韓国語における英語からの外来語は非常に多いです。

英語や日本語には音の清濁という概念があるのに対し、韓国語はこのような区別をしません。
韓国語は呼気の出具合で音の区別をします。

このように異なる音韻体系を持つ言語からの外来語を取り入れる場合、その言語における原語に最も近いと思われる音を選択します。

韓国人の音声感覚的に、英語の濁音に近いものは、上に区別した三つのうちの濃音と呼ばれるものです。
英語のb,g,d,zは濁音ですので、韓国語の外来語ではフランクな日常会話においてはすべて濃音化します。
また、s,shなどは濁音ではないですが、呼気の発し方(声調法)が韓国語の濃音に近いようで、これらも濃音化します。


ただ、ややこしいのが、表記上は平音で表記するとされているのです。以下に例を挙げます。

凡例:
表記 → 発音 原語

버스 → 스 原語:bus

가스 → 스 原語:gas

댄서 → 서 原語:dancer

존 → 原語:zone

사이즈 → 이즈 原語:size

서비스 → 비스 原語:service



なお、ニュースや演説等の公式な場では平音のまま、つまり定められた標準的な韓国語の表記のまま発音します。
濃音は所謂、俗っぽい音と認識される為に、正式な表記としては平音となっているものと思われます。
つまり、外来語の語頭の濃音化は一種のスラング的な位置にあります。インターネットの個人ブログやSNS、チャットなどでは発音通りに濃音で書くのも見かけますが、あくまでスラング表記ですのでご注意下さい。


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